ライブレポート:1998.5.2 ウラ・センスオブワンダー

1998年5月2日(土) 京都ラグ

難波弘之
バカボン鈴木(B)
東原力哉(DS)
大谷レイヴン(ギター)

庚さんのホームページ Seventh Heaven で詳細なライブレポートを見る事ができます。

 

演奏曲目

(MCでの解説をもとにしています。曲名の間違いがありましたら、教えて下さい。)

ホーダウン(ELP)
薔薇と科学 (SOW)
レイブンズ・アイ (大谷レイブン)
(仮題)フォーカス風 (大谷レイブン)
飛行船モルト号 (SOW)

(休憩)

ディメンション・トラベラー (SOW)
From The Beginning (ELP)
Red (King Crimson)
花・太陽・雨 (Nuovo Immigrato)
ピエロ (大谷レイブン)
あこがれのヨーロッパ (バカボン鈴木)
21世紀の精神異常者 (King Crimson)

(アンコール)

シルビア (Focus)
迷信 (ジェフ・ベック、Sワンダー)
好きさ、好きさ、好きさ(ザ・カーナビーツ)

開場の予定が6時、開演の予定が7時30分。リハーサルが押して、開場が6時30分。開演は7時45分頃でした。終演は11時ころでした。

「東原力哉5days」のうちの一つという事で、まず、力哉氏がステージに上がって挨拶。

演奏された曲は、リストを見てわかるようにSOWの曲が3曲と残りは各人の持ち曲とプログレの定番曲でした。(ディメンション・トラベラーはSOWの曲ですよね?) 全体に音が大きくて、ブリブリの演奏でした。東原力哉氏は大きなゴングを一枚背負ったセッティングでした。手数ノリノリの太鼓で休む間無く叩きまくっておりました。Redの演奏では、小節ごとに多彩なドラム・フレーズが楽しめました。バカボン鈴木氏は本当にうまいですね。音色も良いし、指も速いし、フレーズも豊かだし。Redではスティックを演奏し、重厚な音を出していました。21世紀の精神異常者での後半の超高速・高難易度の決めのフレーズをギターとユニゾンでバリバリ弾いたのには感心しました。大谷レイブン氏は、ハードロックの人だと思っていたのに、MCの合間にプログレ・フレーズを弾いて笑いを取っていました。難波先生は最初のホーダウンで絶好調のキーボードを披露してくれました。最近の楽曲と以前の楽曲では、最近の楽曲の方が良く曲にあった音色だったように思います。期待したほどにはキーボード・ソロがなかったのが残念。ショルダー・キーボードも使用しませんでした。全体的には、ノリノリで、東原力哉〜野獣王国ファンの人には大満足のライブだったようです。

さて、失礼を承知で云うと、、今回のライブはプログレではありませんでした。僕個人の期待としてはウラとは云えどもセンス・オブ・ワンダーの名前を冠しているのですからプログレを期待していました。しかし、確かにプログレの曲を演奏しているのですが、全体にイケイケ・ロックであって、プログレの情感があまり感じられず、緻密なプログレ演奏ではありませんでした。

また、演奏された曲に関しても「SOWの曲をSOWのメンバーでない人が演奏するからウラSOW」との期待は見事に外されてしまいました。東原力哉氏とバカボン鈴木氏のバリバリのリズム隊で、もっとたくさんSense Of Wonderの曲を演奏して欲しかったです。「百家争鳴」「オペラの怪人」はぜひ演奏して欲しかった。

北海道、新潟、横浜、広島、その他遠方から、泊りがけでSOWを期待して見に来た人が居たようです。遠路はるばる来た人には「SOWではなかった」ので少し申し訳ない気がしました。6月のSOWこそは、期待のプログレだったら嬉しいな〜。平日ですから遠方からはなかなか来れないでしょうね。

 

余談その1:このホームページのライブ情報を見てライブに来たと云う人が居ました。恥ずかしかったので自己紹介できませんでしたが、とっても嬉しかったです。

余談その2:バカボン鈴木氏、、、僕、大好きなのです。プログレ的な視点から云うと、Metro Farce(メトロファルス)と云うバンドの Good morning Mr. Talisman と云うCDでのスティック・プレイがお薦めです。このCDの1曲目は隠れたプログレです。(あっ、もう10年近く前のCDだ、、。)

余談その3:アンコールで演奏した迷信はスティービー・ワンダーの曲でもあります。ちょっと悩んだのですが、最初のメインフレーズの部分での東原力哉氏の裏打ちハイハットはBB&Aライブ・イン・ジャパンでのカーマイン・アピスに似ている。あれだけ荒っぽい演奏はスティービー・ワンダーと云うよりも、BB&Aだと解釈して、ジェフ・ベックの表示にしました。

[by KEN]